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自然ふれあいの場、意見のキャッチボール

ここでは自然に関するテーマについて意見を述べあう場として設けています。
自然について思ったことや気づいたことがありましたらメールにてどしどしお送り下さい(お問い合わせにて)。 尚、送られた方の意見につきましてはこのコーナーにて掲載致します(意見を投稿される方につきましてはペンネーム、実名、匿名でも構いません) 但し、この自然ふれあいの場のテーマに極端にそぐわない場合(弊社の方で判断させて頂きます)は掲載しない場合があります。ご了承下さい。

- 第四回 -
フクロウ

友達の情報で生活の中にフクロウが「いっぱい」の人がいるということを知り、さっそく会いに行った。会社の社長さんでなかなか「二枚目」の方である。待合室に通され、挨拶をし、言葉を交わしているうちにチョツキの胸のフクロウの刺繍に気づいた。そのことを聞くと注文をして入れたものだという。
  その後、営巣木のある自宅に場所を変え、興味深い話を聞くことになったのだが、そこで初めて、友達の言う「フクロウ」がいっぱいの意味がわかった。自宅の周りは緩やかな山間の集落で自然林が多く、周辺の民家にも大木がある家が多い。中には大木で覆われた「神社の森」もある。
  「主人曰く」あの家の庭の木にもフクロウがくるなどと話される。5月中旬ごろになるとあちこちでフクロウの声が聞こえてくるとのこと。「えっ」あっちこっちですか・・・?
なんでも、テリトリ-内を移動しながら、誇示行動をとっているらしい。
  更に庭に出て、詳しく説明をしてもらうと繁殖期には視界の範囲内に三番のフクロウが来るらしいことがわかってきた。確か、県内には「フクロウの森」なるものがあり、住民が環境保護活動をしているというニユ-スを見た記憶がある。ここはその「フクロウの森」ならぬ「フクロウの里」といえる。
  全国的に巨木林が消え、フクロウの生息環境が少なくなってきている現在にあり、依然として素晴らしい環境が残されている。
  庭の営巣木はヤマモモの木で樹齢は50年以上。自宅から観察できるように工作がなされている。樹穴は地上から2.5m程、穴の方向は東向き。この木で毎年、繁殖をし、2~3羽の幼鳥が巣立っているとのこと。そして、驚いたことに巣内の雛をストロボを使って撮影したり、雛鳥をさわったりするが親鳥は特に攻撃や警戒はしないとのこと。家主は私に慣れているという。何十年にわたっての付き合いであり、信頼関係があるのかもしれない・・?。

・・・ところが・・・

  今年、営巣木の枝を大幅に伐採したという。何かいやな予感がしていたが5月25日、午後8時30分、本人から連絡があった。庭でフクロウが鳴いているとうれしそうな声で話していた。

・・・・それから1ケ月後・・・・

  連絡を取ったところ、今年は繁殖をしないと嘆いていた。心配していた通りになった。あまりにも見通しがよくなり、カラスなどの天敵から丸見えである。カラスのことを聞くと以前、何度もカラスが営巣木に止まり、巣内を伺うことがあったという。ならさらのことである。
  繁殖期間中は一日に何度も巣中を確認していたと話す。フクロウにとってはいささかうるさいかもしれないがカラスから守る結果、そうなるのも致し方ないのかもしれない。
  しかし、木の伐採はいただけない。残念であったがまた戻ってきたときは連絡してくれるとのこと。可愛らしいフクロウの写真を期待したが当分お預けとなってしまった・・・・・。 鳥獣保護員の関係上よく野鳥を持ち込まれる。小鳥や時にはハイタカなどの猛禽類、フクロウも数回保護した経験がある。ほとんどが小鳥類でツバメ、スズメ、ジョウビタキ、キビタキ、カワラヒワ、珍しい種ではヨタカ、アマツバメなど・・・。獣医ではないので経験だけで手当をしてきたが五割は残念な結果に終わる。
  しかし、元気になって飛び立っていく時などはうれしいものである。ある時などは近所の小学生が釣り糸に絡み、ずぶ濡れでぐったりしたコサギを持ち込んできたことがあった。幸いにしてこのコサギが子供たちの前で放鳥できた時には子供たちから「おいちゃん、魔法使いやね・・・」などと言われた。そのうちにきっと、「コサギの恩返し」があるとアホな事を期待したが、やはりアホであった・・・。
  特にフクロウの幼鳥で放鳥を目的とした保護は大変なものです。
ゴロスケ一号」の話カラスに襲われ、親鳥が子育てを放棄。子供の頃、兄とフクロウを家で飼っていた時の事を思い出して飼育にあたった。家のなかで放し飼い。餌が大変で成長にあわせ、鶏の手羽先に始まって、カエル、トカゲ、時には小さなヘビと子供の協力なしでは到底なしえなかった。
  三年前、家を解体するまで、階段の上に取り付けた止まり木の周りにはゴロスケの白い糞の後が残っていた。慣れると凄く可愛いもので果たして家を出ていくのか心配したものです。
  独り立ちが近くなってきた時、階段の窓を夜も開けたままにした。ある夜、開けた窓から出たものの戻ってきた。数回、繰り返した後、家の中に入って来なくなり、テレビのアンテナに止まったり、近所の人から電柱の上にいたよなどと、だんだんと遠ざかっていった。姿を確認できなくなったときはよかったと思う反面、寂しいものであった。その後「ゴロスケ二号」、アオバズクの「ピ-スケ」など大変な経験をさせてもらった。

  今後、身の回りで野鳥を保護した時には近くの農林事務所の林務課または県の自然保護課に連絡してください。可愛いからといっていつまでも手元に置くと悲惨な結果になります。また、近くに鳥獣保護員がいればその方に連絡してください。保護してくれます。
  フクロウは開発に伴って、最近、確認が少なくなっています。 もしも、フクロウの事でいろいろな情報があれば教えてください。よろしく・・・・。 カッチョ

上の文に対するご意見を頂きましたので以下に掲載させて頂きます。

天狗さんより

フクロウの巣のあった枝を切ってしまったのはまずかったですね。 愛着があればこそ、もっと距離を置くべきだったのかもしれませんね。 フクロウが安心して生息できる森がどんどん少なくなっていくことは本当に残念に思います。当たり前にある林がどれだけの月日をかけてその姿となったかを考えると何とかしてでも森や林が切られたり山が削られたりしていくのをくい止めたい気持ちになります。 が、そこには森(土地)の持ち主の気持ちというのも存在するので、単に「守りましょう!」と声高らかに出来ないというのも事実ですよね。 お話にあった、枝を切ってフクロウが繁殖しなくなったというお宅ですが、もともと繁殖していた場所であるから、多少木が小さくてウロがないとしても、カラスに見つかりにくい別の木や場所に巣箱をかけるときっとすぐ入ると思いますよ。巣箱をかけてそこで繁殖すれば解決かと言われれば、それはちょっと違うと思いますが・・・・。  
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